クリロン化成株式会社
代表取締役社長
栗原 和志

クリロン化成は共押出しフィルムの専業メーカです。企業としての個性は下記です。

     私たちは、価値創生企業を目指し、技術経営と人材経営を経営の柱とし、独自技術で社会に貢献すべく、フロンティアにチャレンジし続ける会社です。
     当社は、塩ビのインフレーションメーカーとして1960年に創業し、1976年には、現在の基盤となる共押出しの可能性を探求し始めました。そして1997年には、第二の創業として5層水冷共押出しの専業メーカーに脱皮し、今に至ります。

     「専業メーカー」の意味は、〈5層水冷共押出しでは、これしかできません〉と、やれることを限定するのではなく、〈この技術でこんなことも出来るはず〉〈この技術ならではの答えがあるはず〉〈今の技術を超える技術があるはず〉など、5層水冷共押出しに特化する中で、幅広い視野から問い続け、実現に向けて実践し続けるという意味での専業メーカーです。
     専業メーカーとして当社は、自社設計による独自製造マシンで、多様な原料を使いこなし、特徴ある新製品を数多く生み出し続けています。
    例を挙げれば、フィルム用途で初めて使用に成功した原料を使い、水冷による美しさとしなやかさを備えた「彊美人」。彊美人の美しさ・強度をそのままに、20%程の減容化を実現した「シグマチューブ」。独特な強靭さを持つ「しん重もん」。これらのクリロン規格袋シリーズは、ラミネート技術一辺倒だった業務用無地袋のナイロンポリ規格袋市場に、新たな風を起こしました。

     さらに最近では、業務用の厳しいニーズに応える中で培った技術を生かし「驚異の防臭袋 BOS(ボス)」、「まいにちおいしい袋」といった、おそらく世界のどこにも無かった製品を一般消費者向けに開発・販売し、多くの方々から高い評価を得ています。
    これらは、社外の方々との協働の中で、専業メーカーとして可能性を追求することを社員が共有し、一人一人が自身の責任を担い、与えられた職務に籠ることなく、自らの壁を破り、新しい事に前向きに力を合わせ取り組むことで実現されました。

     今、私たちは第三の創業の時を迎えています。
    当社を支える、創業60年以上に亘る活動で得られた多くの貴重なご縁、専業メーカーとして30年近く一貫してチャレンジを続け育ててきた技術や組織文化。これらをベースに、5層水冷共押出しをコア技術とし、さらなる可能性を追求するとともに、新たな印刷技術やラミネート技術、新包装形態と、様々な技術との融合により、私たちならではの複合フィルムの可能性を切り拓いていきます。
    そしてこれからも、価値創生企業として社会にどのような形で貢献できるかを念頭に置き、様々な方との協業を通して技術を鍛え、お役にたてる製品を世の中に送り出していくことを楽しみに、全力で取り組んでまいります。